平天下の日記

平天下と言います。備忘録としてブログを始めてみました。

読書:麻雀麒麟児の一打鉄鳴き(堀内正人著)に対する感想

 

表紙

私は趣味で麻雀を嗜む。その延長線上でMリーグの切り抜きや戦術に関するYoutubeの動画を視聴するようになった。この中で異彩を放つ人物こそが、今回の著作「麻雀麒麟児の一打鉄鳴き」を書きあげた堀内正人氏である。彼の企画は世界各国でポーカーを行い賞金を稼ぐこと、日本全国にある雀荘の宣伝を中心とする旅麻雀の二軸で成り立っている。しばしば「あなたへのオススメ」として表示されるので視聴させていただいているが、大変面白い。一方で経歴がかなり複雑でありここでは省略させていただくが、今現在ではプロポーカープレイヤー・投資家・Youtuber等多岐にわたって精力的にご活躍されている。

 話を戻そう。今回の著作は2013年、堀内氏が麻雀プロであったときに書かれたものだ。特徴としてはタイトルにもある通り、ポンやチーといった麻雀の「鳴き」について深い考察・分析が行われている点である。当時は面前や運の流れを重んじる風潮であり、鳴きは女々しく邪道であるという考えが横行していた。その中で堀内氏は確率的観点をもとに、鳴きの優位性を唱え実行した。そして実際に十段位という大きな麻雀のタイトルを手中に収めたことから、鳴き麻雀及びデジタル派の草分け的な存在である。彼の雀風を端的に表すのであれば「蝶のように舞い、蜂のように刺す」がふさわしいのではないだろうか。如何に早く聴牌を入れ、一方的に自身が攻撃できる状況を作り出すか。そして他家が立直等を仕掛けてきた際に、如何に素早く撤退するかに焦点が置かれている。そのためには例え一翻の安めの手であっても、積極的に鳴いていくべきだと彼は主張する。私はこれを読んだ際、強い衝撃を受けた。というのは初心者がしばしば行いがちな戦法であるためである。麻雀以外の例を挙げるとするならば、クラッシュロワイヤルというゲームで初心者がキングタワーを落とせば勝てると考えファイアボールを打ち込む一方で、上級者が10秒デッキでキングタワーを落とそうとする考えと同じようなものだろう。(よりよくわからなくなったならば申し訳ない)

 兎にも角にも革新的な手法であるということを述べたい。しかしながら初心者と堀内氏の差異は受け入れ枚数を増やすためのシャンテン戻しやベタオリする際の牌選択等随所に現れる攻めと守りの緩急の付け方ではないかと思う。いったん今日はここまでにして、また書きます。